課長と部長の違い
課長と部長の業務内容の違いは多くの人が理解されていない。課長と部長の仕事の仕方は全く違う。課長は「自らが行い自らやり方が分かっている業務で自らが動いて結果を出す人」であり、部長はいくつかの業務分野を受け持ち、課長に結果を出して頂く様に課長を指導、管理しながら結果を出せる人」である。直接的なマネジメントと間接的なマネジメントの違いである。 課長は自らが一人前で自らが業務のつぼを押さえていることが前提である。自らが出来るので、指導・育成、評価、管理、問題解決、翻訳の5つが仕事となる。部下は未熟なのでまず指導・育成を行い、部下の能力、考え方、希望を把握しながら仕事のさせ方を工夫する。評価は部下は自分を見ていて欲しいと思っているので、部下を良く観察し、誤りは正し、上手くいったら誉めてやる。出来れば厳しく、その人の潜在能力を引き出すように指導する。管理はPDCAサイクルを回す。問題解決は上手くいかない時の解決だが、レベルが高いが故に可能となる。翻訳は上司の抽象的な方針・指示を1人1人の具体的な業務に引き直して説明し、現場で起こっている事を事実と自分の考え方を添えて上司に報告する。
部長は自分が経験していない業務についてまで結果を出さなければならないので、まず、ある業務でプロになり、「どうすれば上手くいくか」の本質をつかんでいる事が部長が務まる前提となる。そして部下から聞きながら仕事のつぼを理解し、課長が結果を出せる為の業務を行う。従って、動機づけ、仕組み作り、部門間調整、会社と仕入れ先、売り先との調整、役員、社長との調整が主な仕事となる。課長も部長も報・連・相は当然重要であり、自らの業務を行うにはコミュニケーションを密に行う事が必須である。よく、管理職が情報を「曲げる、変える、止める」のが問題だといわれるが、それではいけない。愛情を持ち、経営理念を常に頭に書きつつ業務を行う必要がある。
2010.6.30.