大切にしない所には悪いヤツが出没する
自分の部屋で掃除をしないと虫がわくように会社では愛情を注ぎ管理をしっかりとしておれば悪いヤツは現われないが、手抜きをして興味を持たなかったり管理を怠ればこれみよがしに悪いヤツが出没する。会社を食いものにしたり、不正を働くのである。悪いヤツは管理不在なので、自分のために会社を利用して私腹を肥やすのである。経営者が興味を示していないことをいいことに、それをあざ笑うかのごとく出没するのである。長い間気付かずに甘い汁を吸われた後、業績が伸びないので何かおかしいと調査してはじめて御用になる。「アイツにやられた。とんでもないヤツだ。」と、その悪事に気付いて状況を解明して相手をケチョンケチョンに責める。実はこの手の話しはよくある話しである。私もよくこのような話しにおめにかかる。しかしこの場合、その後が問題なのである。
管理不在だったのでこのような目に合ったのである。自らの管理不在を反省し、二度とこのようなことが起こらないようにすれば同じことが二度と起こらないが、犯人をクビにしてそのままにしておればまた喉もとすぎれば同じことをくり返す。犯人はたしかに悪いのだが、自らがスキをつくるとそれを教えてくれる現象が現れる。この場合の悪いヤツの出現は実は必然だと考えなければならない。経営は経営資源を大切にして愛情を送り、活かして価値を生ませなければならない。ちゃんとみておれば問題は発生しないが、手抜きをして目をかけなくなると必ず「それはマズイ」と教えてくれる現象が起こる。二宮尊徳は荒れた村を立て直すときに何を注意するでもなく、ただ村を足しげくまずは見回ったという。するとすさんでいた村が正気を取り直していったという。興味を持って見るだけで違う。もし更に相談にのって、厳しく育てていけば悪いヤツは出現しようがないし、社員一人一人が生き生きと力を発揮しだすようになる。
2010.6.9.