HOME › トップの提言〜ものの考え方〜 › ピンチはチャンス

トップの提言〜ものの考え方〜

ピンチはチャンス

 ピンチはチャンスだとよく言われている。私は自分の人生においても、友人、お客様の歴史をたどってみてもピンチが大躍進のキッカケになっている。出口が見えず、皆から大バッシングを受け、それこそ「もうダメ」という状態に追いつめられて精神的にも追いつめられて自分でもこれで自分は終わってしまうのか、という所まで追いつめられてなんとか踏みとどまれた時、流れが変わりだす。大きな力の存在を感じる瞬間である。生かされていることを実感する変更点である。助けてくれる貴人が出現し、八方ふさがりの環境がいわばオペラで場面が変わるようにガラガラと変わりだす。場面が変わる。「ビジョナリー・カンパニー」では「そこそこの会社はそこそこでしかないが、どん底を味わった会社はそれを乗り越えた時に高成長に変化し、長期間維持出来る」と言っている。ピンチを越えたからチャンスが来た。チャンスはピンチの後に来るのであって、ピンチ無くしてチャンスはない。なぜであろうか。
 私の歌の先生は「楽譜は逆さに見なさい」と言っていた。音が高音に上がっていく時は横隔膜を下げなければならないし、音が低音に下がっていく時は逆に横隔膜を上げるのである。つまり感覚と体は逆にしないとうまくいかない。心のあり方についても同じである。残念ながら我々の自然の心は「自分さえ良ければ」という利己心、感情がまず心に去来する。それを社会性、周りとの調和を考えて利己心を抑えてあるべき行動をとる。しかし知らず知らずのうちに抑えが効かなくなり、あるべき状態からずれてしまう。知らず知らずのうちに多くの人から憾みを買っているが、自分に勢いがあれば誰も注意出来ずにいる。それが限界を超えるとガラガラと崩れて、全てが自分の敵になる。全てが自分に刃を向けてくる。八方ふさがりとは正にその状態であり、自分が変わらなければ脱出出来ない。人はよほどの事がなければ変われないと言われているので、ピンチはまさに変われるチャンスなのである。ピンチが大きければ大きい程、深ければ深い程プライドを捨て、余分な心のコケを落とすことが出来純粋な心が芽生えてくる。すると神様が手を差し伸べてくれてチャンスに変わる。

2010.4.14.


このページの先頭へ