会社で最も認めてはいけない存在
世界の最高経営者賞にも輝いたCEOジャックウェルチ氏は会社にとって最も許せない存在で即刻クビにしなければならない存在を以下のように述べている。「能力は高いがやりたい事を追求し、会社の方針に従わない人、経営理念を共有しない人は即刻クビです。能力が高ければ高いほど組織への影響力が高いので、その人を許してしまうと「ルールに従わなくても良い」と皆が思ってしまうので、そのような人の言動を認める事が即組織の崩壊につながってしまうのです」。言われてみるとその通りなのだが、なかなかそのような行動がとれない。なぜなら他に能力がある人がおらず、その人を頼りにしているので、引け目を感じて厳しく注意出来ない。またその弱みを相手が感じるためにますますいい気になってやりたい放題を貫き通してしまう。これでは組織にならない。会社を会社らしくするには優秀な人に頼らざるをえない状態から脱出し、誰でも出来るような業務システムを作らなければならない。仕事を細かく細分化、標準化してアルバイトでも出来るように仕事の本質を追究しながら機械化、システム化、手順の標準化、仕事の切り出しと指導方法の確立、ビデオ、DVD、マニュアルの整備などを通した熟練者の指導をいつでもどこでも受けられる体制作り、例外処理は本社で受け、担当者が誰でも出来なければならない状態からの脱皮など。重要なことはいかなる方法、手順をとろうがただお客様が得たい心地よさ、ニーズの充足が行われれば良い。 例えば営業マンはお客様と共にお客様の仕事のプロセスを書いたシートをもとに共に困っていることを捜しだし、それをどうしたいかを聞いてくるだけでも良い。それさえ出来れば後はプロがおこなって決めれば良い。つまり言う事を聞かない人は仕事のさせ方のマズさ、組織のあり方のマズさを教えてくれており、誰でも出来る状態を作れたら良いのである。そうなれば思い切って「方針に従わなければクビだ」と言えるし、本人も自分のワガママが通らないのがわかるので、自らを変えるか「ここにいてもしょうがない」と退社するかの選択をする。組織は共通目的をいかに全員で追求するかであり、そのために能力が多少劣る人でも生かされる組織づくりを心掛けねばならない。
2010.3.3.