「 誰にも負けない努力 」(稲盛和夫)を読んで
感想文:石川修平
私はこの本を読むにあたって、特に二つのことに注目して読みました。
一つ目は、一番自信のあった大学が不合格だったために、ショックを受け、「人生で初めてこんなに本気で勉強したのにダメだった。この先何をやってもダメなのではないか。」と思っていました。しかし、“人間は、もうダメだと思うと、本当にダメになってしまう。そういうときに、大きな夢を描け”という言葉によって、私の気持ちはがらっと変わりました。
それは、「ダメなんじゃないか。」と思いながら、試験会場に行き、結果は不合格だったという経験があったからです。ですから私は、「大きな夢を描くことはできなくても、目の前の事を一生懸命やろう。」と思い、父の会社でのバイトを一生懸命取り組むことを決めました。
初めは慣れていないことなので、上手くできませんでしたが、三日もすれば仕事にも慣れてきたので、「このキズはダメじゃないですか?」と一緒に仕事をしている人に指摘したり、自分が作ったもの以外のものもきれいに包装されていなかったらきれいにしたりと、普通バイトの立場としては、やらないこともしました。すると、少し仕事が雑だった人も丁寧に仕事をするようになり、自分にとっても良い経験になりましたし、会社の品質改善にも貢献することができました。
この経験から「ダメだ。」と思わずに、次はどうするべきかということを考え実行に移すことが大事だとわかったので、これからの人生に生かしていきたいと思います。
二つ目は、部活の部長だった自分と本に書いていることを比較することです。大きな目標を持ちそれを達成するために、どうすれば良いか考え実行し、改善していくという所までは同じだが、稲盛さんの考えには達成できるわけがないという目標を、できると部下に信じ込ませたり、自分に惚れさせ信頼できる仲間を作るというものがありました。
自分に足りなかった考えはここだろうと思いました。私は試合をビデオで撮ってミーティングで、「ここはこうしていたらゴールを取れていたな。」ということや、「ここは良かったから続けていこう。」というふうに、サッカーの面では、ものすごく真剣に指導しました。しかし、部員たちはやる気があまりないため、その場では、わかったと言うが、いざ練習や練習試合になると、ミーティングで話したことを実行せず、好き勝手なプレーをするため、チームとしての能力が成長せず、その結果、県大会にも出場できませんでした。
もし、私のことを部員たちに惚れさせ、やる気にさせて仲間を作っていれば、目標(全国大会に行くこと)を達成できていたかもしれません。しかし、いくら過去のことを悩んでも変わらないので、もし社会人になり、人の上に立つ立場になったときには、この本をもう一度読み、さらに、部長としての経験を生かし、部下を育てていこうと思います。
他にも思ったことはありますが、主にはこの二つのことを考え読みました。
この本では、心の持ちようで人はどうとでもなることと、リーダーとは具体的な解決策をいうのではなく、自分の考えをいかにして部下に伝え、会社のために働いてもらうということを学べました。
最後に、このようなすばらしい本を薦めてくれ、会社で貴重な父にはとても感謝しています。ありがとうございます。
2019.3.26.