「 ラストラン 」 を読んで
感想文:管理部 白川勝仁
Aさんが休日の昼間、大きな荷物を持ってタクシーを利用した時のことです。ドライバーから「こんにちは。どこまで行きましょうか?」という、気持ちの良い第一声に迎えられ、「○○までお願いします。」と答えました。
雑談を交わす中、「今日はこの車の最後でしてね。明日からは新型車に乗り換えるんです。」という、ドライバーの発言が気になったAさん。
「新しい車に換わるのは嬉しいことじゃないですか?」と尋ねたところ、「実はこの車は五十万キロも走ってくれて、どんな時も一緒に過ごした友人です。別れが名残惜しく・・・。」というドライバーの話を聞き、Aさんはハッとしました。
自分にも長く愛用し、共に苦労を乗り越えてきた物が身近にあったからです。しかしAさんはこのドライバーとは違って、感謝の念を疎かにしていた気がしました。
降車時に、「ありがとうございました。」と声をかけられ、思わず「こちらこそありがとう。愛車とのラストランを楽しんでくださいね。」と答えたAさんでした。
以上のことより、身近な物への愛着を深めることは何事にも感謝の気持ちを持つことにつながる大切な心がけだと思う次第です。
2020.2.29.