いい言葉は3日で人生を変える 「池口恵観著」を読んで
糸井くんの感想文(2)(素晴らしいので借用して掲載します)
財力がなくてもできる布施は7つある。眼施(やさしい眼差し)、和顔施(にこやかな笑顔)、言辞施(親切な言葉)、身施(相手に対する敬いが溢れる礼儀)、心施(心からの思いやり)、床座施(譲り合い)、房舎施(気持ちをこめたおもてなし)とされる。体、言葉、心をフルに使うことによって、自信が出てきて良い方向へと人生が好転していく。自分ならできる、まだ頑張れるという言葉を使うことにより、辛さを乗り越えて、心の在り方で人生が決まる。
自信を呼び起こす秘訣とは、自分にひとつのルールを作ることである。人と関わっていく時間の中で慣れが生じる。いつも一期一会の気持ちを持って接することで関わり合いを錆びつかせない。また、周囲に左右されないこと。克己心(自分と向き合い、困難を乗り越える心)を持ち、支えることが自信である。
ダメな事を考えるとダメ人間になってしまう。引っ込み思案で人付き合いも下手で自分の意見がはっきりと言えないのがダメ人間の典型である。長所を輝かせて短所を考えない、見えないようにする。短所は長所の肥やしになる。「もうダメだ」を「まだダメだ」に変えていく。「もうダメだ」の言葉は、希望も光も自ら遮断する。しかし「まだダメだ」は、希望も光もあることに諦めていない言葉である。「まだダメだ」と声に出して、明日は今日よりもいいことがあると思うことにより、どんな境遇にあっても落ち込むことはなく、満足を得られ安心感ができる。前向きにいられることが、一生懸命になり、続けていれば、次の段階に上がることができる。
素直に聞く耳を持つことが大切である。他人が真剣に話している時も上の空、話半分と疑っていたり、自分を一段高い所において相手を見下し、否定的に捉えている。しかし相手の話の中に知識を超えた真理や理屈、真実がたくさん隠されている。話を聞かない人は傲慢であり、相手の話を遮って自分の言いたいことだけ言うような人は、いずれ周りがいなくなり孤立してしまう。成功している人は、しっかりと相手に耳を傾け、助言として自らの中に活かす聞く心を持っている人である。
働く喜びとあるが、働くことの意味として、収入を得て自分や家族の生活を支えるとされるが、自分が体を動かすことによって傍らを楽にする、傍らにいる人を楽しくさせるという意味もある。それが働くことの本源の意味である。会社は単独でなく、社員全員での共同作業になる。自分が働くことで相手を支え、相手の働きが自分の支えにもなる。仕事も決して自分の一人の力でなく、みんなの力、サポートがあるからこそ、いい考え、結果が生まれてくる。自利利他という言葉があるが、意味として自分を利することが他人の利にもなる。逆を言えば、他人を利する事をしていれば、自分の利につながるということである。
感動多き生活を送る極意として、心を揺さぶられ、それを発することで魂の奥に宿している心(光)が表に現れる。心の喜びを持つことが大切である。
2009.12.4.