「ガイアの夜明け」を読んで
感想文:管理部 白川勝仁
大手小売業で20年間、紳士服の仕入と売場を担当し、副店長に昇進した阪本さんだったが、会社の売上鈍化により、早期退職を選択した。そして、シニア向けビジネス、団塊の世代をターゲットにしたセンスの良い商品を提案し、企業に対しては、商品開発をアドバイスするコンサルティング事業のベンチャー企業を興した。
しかし、現実は甘くない。昔のつてを辿って企業を訪問して事業を説明するものの、なかなかビジネスに結びつかない。
事業展開のための資金を、ベンチャーキャピタルに求めたが、阪本さんの事業説明を聞いたサンブリッジのアレンマイナー社長は「色々なアイデアはあるが、『これは』というものが感じとれなかった。どうしてもやりたいものを、もう少し整理するのがいい」と一刀両断。出資は見送りとなった。
マイナー社長との商談後、阪本さんは、「まだまだ詰めが甘い。ここはどうかな、と自分でも思っていたところをズバリ指摘された」と反省するとともに、「とても良い刺激を受けた」と吹っ切れたことも事実だった。
「不安に思えば、どこまでも不安になる。成功する先を見ながらやるようにしている」サラリーマン人生を捨ててベンチャーに挑んだ男は、ポジティブシンキングを心がけている。
企業を取り巻く、環境変化が激しい時代においては、常に、右か左の決断をしないといけない場面に出会うことが多いが、一旦決断してしまった以上は、その判断に対して、不安を捨て、ポジティブシンキングにとらえることが、大切だと感じた。
2017.12.27.