稲盛和夫 「人生の方程式」を読んで
感想文:河合孝一郎
気の弱い人がいることは、この社会をどんなに生きやすくしていることでしょう。強い人ばかりだったら、やりきれない世界でしょう。容姿の美醜がなかったら、どんなにつまらない人生になることでしょう。みんな同じ知能だったら、これもなんとはりあいのない世界、のっぺらぼうの世界になることでしょう。人はそれぞれ違いますし、その人ならではの欠点をもっています。
稲盛氏は弱点を認めることがスタートになるといっています。実際にできないことをできるようなふりをしてはいけない。まずできないことを認めてそこからスタートするのだ、といっています。そうすることによって初めて、努力する方向がはっきりわかり行動することができるといっています。
人間は弱点が多いものです。みんなそれぞれ罪を犯しています。しかしそれが弱点であり、過ちであるとわかったら、大悟一番、はじめからやり直すときだ。大切なのはそういう自分の弱さから逃げずに自分の生命いっぱい生きることだ、と稲盛氏は私にいってくれているような気がしました。
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2012.1.5.