「どう生きるか なぜ生きるか」(稲盛和夫著)を読んで
感想文:河合孝一郎
この世の中で責任をもって何かしようとする人は必ず、自己中心、恩知らず、傲慢な者、ペテン師、嫉妬深い人などに苦しめられるものです。
もしこの世で生きていきたいなら、この世はそういうものだと自分に言い聞かせることです。いちいち傷ついていたら生きていけないでしょう。
稲盛氏は「波瀾万丈の人生をいかに生きるか」の章のなかで「運命」と「因果応報の法則」、このたった2つの原則で我々の人生はできていると言い切ります。自分自身が持って生まれてきた運命。そして生きている間に自分が思うこと、行ったこと、それが原因となって結果を生むという因果応報の法則。この二つででき上がったのが我々の人生だというのです。そして、苦しいとき、災難にあったときも、運命が、また神様が私にこれだけの災難を与えたとするならそれを耐え忍ぶことによって必ず道が開けると自分に言い聞かせてがんばれ、といいます。それが「心を高めるということになる」、というのです。
毎日のニュースの中でエリートの官僚、中小企業の社長、大企業のエリートが自殺したりします。そうした人たちは有名大学で勉強するよりも、「世の中にはいろいろな人がいるのだ」という体験をすればよかったのです。そして、「人生の目的は心を高めること」、だということを勉強するべきだったのです。
2011.10.3.